レグノセンサーの電源供給にUSBを利用して動作確認を行ったところまで進み、次はバッテリパック編、とまで予告していたものの例によって放置プレイ状態だったが、気が向いたので「オペレイション・リブート!」 の続きを紹介しよう。


電池パックの中身がボタン型ニッケルカドミウム電池のGF-100であることは前回に紹介した。であれば、GF-100やそれの互換品を探せばいい。この2015年だとさすがにニッケルカドミウム電池は存在しないだろうが、ニッケル水素電池ならどうにかなりそうな気がする。だが・・・

そんな便利な寸法の充電池は2015年には存在しない!

ニッカドどころかニッケル水素でもGF-100の互換品ボタン電池は存在しないのであった。であれば、次、電池パックの内部に仕込むことのできる寸法の電池を探すことになる。GF-100の寸法は直径23.2ミリの厚み5.4ミリだから、これを2個重ねてさらに2組並べた状態でおおよその寸法は長さ46ミリ、幅23ミリで厚み11ミリ程度になる。ちなみにこの寸法、単4形電池を2本横並べしたくらいになるけど、もちろん単4を2本というのは電圧が半分になるので却下なのは当然だね。あと、当たり前だけど基準電圧が4.8Vなのでリチウムイオン電池も却下、1セル3.7Vだから4.8Vに対して1セルでは足らず、2セルでは過電圧になってしまう。で、今回の選択は、

1/3AAAニッケル水素充電池を4本直列接続だ!!

一般にはなじみのない特殊寸法の電池で、AAAというのはアメリカ表示で単4形電池のこと。そして1/3AAAとは単4の約1/3の長さの電池、という意味なのだ。

GP17AAAH
単4形電池と並べてみるとその短さが理解できるだろう
GP17AAAHの金属板は電池に直接ハンダ付けすると熱で電池がダメになっちゃうから金属板を介して付けるんだよ

電池自体はシンガポールの電池メーカー、ゴールドピークのGP17AAAHという型番でメイドインチャイナ。電池容量は公称170mAhでGF-100が100mAhだからちょっと増えることになる。本来はエネループやカドニカ、といった優れた二次電池技術を持つ旧三洋電機製であれば有無を言わず採用したけど、そんな便利なモノは存在しないのでゴールドピークで我慢することにした。でも、安かろうのノーネーム品に比べればちょっとは信頼性もあるんじゃないかなぁ・・・

なお、単4を2本横並べ、ということであれば1/3AAAではなく、もう少し長い1/2AAAでも成立しそうなモノだし、電池容量の点でも有利だ。でも、今回1/3AAAなのはちゃんとした意味があって、

電池を入れるスペースがボタン電池基準で長方形じゃないから1/2AAAは無理!

ということ。このあたり、もしかするともっと適した寸法の電池が存在するかもしれないね。


それじゃぁ、次は実作業編。例によって文章にするのは面倒だから画像で紹介するよ。

電圧
厳密に言えば電池個々の特性を揃えるため一定電圧になるまでの放電時間を測定するべきだけど、面倒だから電圧測定のみ・・・

切る
電池パックを分解するのは前回紹介したからもういいはず
ひとまずバラして元の配線は切っておく

仮で仕込む
GP17AAAHを4本下準備で入れてみる

クリアランス
ネジ部との余裕がないから1/2AAAはやはり無理だろう

ハンダごて
熱を加えるのは短時間で済ませたいのでハンダごては強力なのを準備すること
ちなみにこれは80Wだ

タブ
金属板にヤスリを掛けて面を荒らしておく
ニッケル板だから酸化の影響はないだろうが・・・

予備ハンダ
どっちも予備ハンダを打つ

鉗子
エリアトラウトの針外し用途でも使えそうな鉗子を準備する
フォーセップ、って言った方がいい?

鉗子その2
予備ハンダを打った金属板をそれぞれ鉗子でつかんで固定してからハンダごてで熱を加える
もちろん短時間で済ませたいからハンダ付けしている最中の画像は存在しない

電池パック
上手くいけばこんな具合で・・・

電池パックその2
電池を4個直列にハンダ付けしてあげよう
端子のショートには気をつけてね

電池パックその3
極性を間違えないようにDCジャックの配線を電池にハンダ付けする

電池パックその4
すべてハンダ付けしたらケースに入れてみる
見た目、余分な空間が存在するが仕方がない・・・

ホットメルト
フジホットグルーの親戚、ホットメルトを準備する

電池パックその5
電池が遊ばないようにホットメルトでそれぞれ接着する
電池とケースは両面テープで貼り付けておけばいい

電池パックその6
ホットメルトの接着部は拡大したらこんな感じ
あとは元通り組み立てれば電池パックは完成だ

電池パックが再生できたところで、電池パックを充電しないとダメなのは当たり前だよね。管理人のE-1は充電器が存在しないのでどうにかして充電してあげないと使い物にならない。市販されているエネループ用充電器は電池4本までを個別に充電するので直列接続された電池パックには使えないし、そもそも容量が違いすぎるから無理だ。で、この件、簡単にやるならこんな選択肢もあって・・・

ラジコン用充電器
過ぎたるは尚及ばざるが如き、強力な充電器・・・

これはラジコン用の充電器で、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池が複数個直列に接続された電池パックを充電することができ、充電電流等の細かい設定も可能な高級かつ強力な充電器だ。今回の電池パックは4本直列接続されたニッケル水素電池だからもちろん充電が可能だけど、ここまでやる?みたいな感じがしていやらしいので、充電器は自作するぞ。

ということでバッテリパック編はここまで、次回はバッテリチャージャー編だ!(2015年8月30日更新)

もどる