「ぎゃはははは、ええやんけ、ええやんけ!」

「Gamくん、どうしたのっ?すっごく機嫌良さそうだけどっ」

「ああ、海上自衛隊の最新鋭『護衛艦』の進水式があってなぁ」

「そうなんだっ」

「もちろんウチは行かん、というかお呼びじゃないねんけど、まぁ、これ見てくれ」

ひゅうが
面倒やから無断転載したりする・・・

「ふ〜んっ・・・、でもねっ、これが『護衛艦』なのっ?なんか、ちょっと違わないっ?」

「なんでやねん?」

「だって、『護衛艦』って『戦艦』なんでしょっ?ミキ、これは『空母』だと思うんだけどっ」

「『戦艦』・・・」

「間違ってるっ?」

「ああ、大間違い!あのな、ミキの言う『戦艦』ってこんなんと違うか?」

むらさめ
しゃあないから、もう一回、DD101「むらさめ」に登場願おう・・・

「そうそう、『大砲』積んでたり、『艦橋』だっけ?真ん中にあって、それにいろんなのがついてるじゃん、でもっ、さっきの『護衛艦』ってこんなのじゃないよねっ」

「・・・『護衛艦』って名称が得意の『コトバ遊び』なんは知ってるよね?」

「うんっ、Gamくんが前に『自衛隊は、昔は『戦車』って言わんと『特車』って言うてたぞ』とか話してくれたの覚えてるもんっ、だから、『戦艦』じゃなくて『護衛艦』って言うんでしょっ?」

「『むらさめ』クラスのフネは海外やと『駆逐艦』、『デストロイヤー』やな、『フリゲート』とか『コルベット』とかってクラスもあるから結構ややこしいねんけど、少なくとも『戦艦』じゃない」

「でもねっ、テレビなんか見てると『むらさめ』みたいなのを『戦艦』って言ってる時もあったと思うんだけどっ・・・」

「ウチは知らんけど、それがホンマやったらテレビがアホやわ、それを言うんやったら『軍艦』って言い方が正解やと思うぞ」

「そうなんだっ」

「そう、『戦艦』も『巡洋艦』も『航空母艦』も全部『軍艦』って大きい種別で括られるねん、要するに『戦艦』と『軍艦』の区別は付けろ、ってコトやわ、ただ、帝国海軍やと『駆逐艦』とか『潜水艦』の扱いが違うから『艦艇』って表現なのかな?海自の場合は全部まとめて『自衛艦』ってのが正しいらしいわ」

「ふ〜んっ・・・、じゃぁねっ、ホントの『戦艦』ってどんなのかなっ?」

「ほんなら、これ見てくれ・・・」

戦艦日向
航空戦艦に改造する前やね

「Gamくん、白黒だし、ちょっとわかりにくい・・・」

「ガマンしてくれ、昔はモノクロに決まってる、だから特別に大きくしたやん」

「それでねっ、この『戦艦』って、何って名前なのっ?」

「これか!これは『日向』って『戦艦』やな」

「そうなんだ〜っ」

「ほら、『ベアリングの休憩』の時にちょっと話したやん、『超弩級戦艦』って、『日向』もその『超弩級戦艦』やねん」

「それじゃぁ、Gamくん、ひとつ質問なんだけど、さっきの『むらさめ』と、この『日向』ってどう違うのっ?この画像じゃぁ、ちょっとわかんないよっ」

「うーん、ほんなら、もう一回特別サービス、これやとわかると思う・・・」

大和
これは有名な画像やと思うぞ・・・

「あ〜っ!これならミキも知ってるよっ、これって、確か『ヤマト』だよねっ」

「でもな、なんでミキは『大和』やったらわかるねん?」

「だって、これを改造して宇宙にも行ったんでしょっ?」

「古いネタやなぁ、それは『宇宙戦艦』・・・」

「でも、『ヤマト』で正解じゃん♪」

「ミキ、おまえ、もしかして、『大和』は漢字じゃなくてカタカナちゃうやろなぁ・・・」

「そうだよっ、カタカナで『ヤマト』だよっ」

「・・・」

「えっ、Gamくん、何か言ったっ?」

「・・・いや、『大和』じゃなくって『武蔵』やったらどないするんかなぁ、って思って」

「『むさし』って?・・・」

「『大和』の姉妹艦やわ、ウチは見た目でどっちか区別できへん、で、話し戻すけど、『戦艦』の特徴は『強大な主砲』と『主砲に見合った強力な防御装甲』やわ、あと、『そこそこ高速な速力』があればいい感じになると思うよ」

「・・・」

「ファイナルダムンは『軍用艦艇』ファンのサイトじゃないから主砲だけの話しにしとくけど、『日向』が36センチで『大和』が46センチやねんけど、『むらさめ』はたったの76ミリしかない」

「へ〜っ、全然違うんだねっ」

「それも『むらさめ』は単装砲やから1門しかないけど、『日向』は連装砲塔6基やから12門、大和は3連装3基で9門ある、主砲からして全然違うやん」

「ふ〜んっ、じゃぁ、『戦艦』って今の『護衛艦』よりすっごく威力があるんだねっ」

「主砲だけで見るとその通りやな、当時はミサイルなんかなかったから」

「それじゃぁ、『むらさめ』と『ヤマト』が一対一で攻撃するとしたら、『ヤマト』の方が強いんだねっ」

「その比較は意味がないなぁ・・・」

「どうしてっ?」

「いや、『戦艦』は単独では行動せえへんし、あと、今の時代に『戦艦』クラスの防御装甲を備えてる『軍艦』ってないからな、だから『護衛艦』の兵装やと対艦ミサイルを全弾発射してそれで終わり、当たるけど撃沈までには至らんはず」

「じゃぁ、『ヤマト』の攻撃はどうなのっ?」

「うーん・・・」

「難しそうなんだっ」

「『艦首波動砲』で消滅!」

「ぷぷぷっ、違うってば〜っ」

「うん、いずれにしても『大和』の主砲が当たったらイチコロやけど、簡単には命中せえへんと思う、だから勝負にならんわ、『宇宙戦艦』やもん」

「ははは、まだ言ってるんだね〜っ、それでねっ、もう一つ聞きたいんだけど、いいかなっ」

「ああ、別にいいけど」

「さっきも言ったけど、今度の『護衛艦』って『空母』じゃないのっ?」

「そうやなぁ・・・、どう見ても『駆逐艦』を起源とする『護衛艦』じゃないよね」

「じゃぁ、これも『コトバ遊び』なんだねっ」

「うーん、話すとまた長くなるしなぁ、どないしよ・・・」

「それじゃぁ、ちょっとだけ、ミキにわかるようにでいいよっ♪」

「難しいコト言うなって、それでな、今度進水した『護衛艦』は昔に建造された『はるな』って『ヘリコプター搭載護衛艦』の代わりやねん」

はるな
「むらさめ」より強そうだねっ
そうかなぁ・・・

「これが『はるな』なんだっ」

「うん、これが退役するからその代わり、『ヘリコプター搭載護衛艦』の代艦ってことで、こないだまで『16DDH』って名称やったんやね」

「『ひとろくでぃ〜でぃ〜えいち』?・・・」

「『DDL』とは違うからな、あんなワケわからん左ハンドル理論と一緒にしたらウチは怒るぞ(笑)」

「ぷぷっ」

「まあいい、だから、この『はるな』代艦の『16DDH』も『ヘリコプター搭載護衛艦』やねん、ただそれだけの話し」

「えっ、それだけなのっ?」

「ちょっとだけ、って言うたんはミキやんか、従来型の『護衛艦』に対して『回転翼機』を運用することに特化した新機軸の『護衛艦』やわ、さすが帝国海軍の流れをくむだけのことはあるぞ、海上自衛隊!」

「説明になってないよっ」

「いや、カタチはとにかく初めから『ヘリコプター搭載護衛艦』って艦種になるのが決まってた、ってコトでいいよ、だから、ミキの言う『コトバ遊び』ってのは正解!」

「でもねっ、ホントは『空母』だよねっ?」

「うん、『コトバ遊び』やめたら『ヘリ空母』やわ」

「へ〜っ、『ヘリ空母』って言うんだっ」

「ミキの言う『空母』って、戦闘機やら攻撃機を搭載しまくってる『正規空母』とか『攻撃型空母』ってイメージと違うか?」

「うんっ、そうだねっ」

「これはそういう『空母』とは運用が違って、『対潜ヘリ』を搭載して『潜水艦』を目標にする、だから、戦闘機とかの『固定翼機』を運用する能力はない、ヘリみたいな『回転翼機』だけやねん」

「ふ〜んっ、何となく、わかったような気がする・・・、でね、この『護衛艦』って、名前、決まったのっ?」

「『ひゅうが』になったみたいやね」

「あれっ?『ひゅうが』って、さっきの『戦艦』の名前と一緒じゃん」

「うん、『戦艦』を語るんやったらフツーは『大和』で充分やねんけど、わざわざ『日向』を登場させたのはそう言うワケやねん、で、『ひゅうが』も『はるな』も『むらさめ』も全部帝国海軍から受け継いでる、由緒ある名称やわ」

「それじゃぁ、『ヤマト』って『護衛艦』はあるのかなっ?」

「それはまだやね、『大和』とか『武蔵』って、とっておきの名前やと思う、それでな、この『ひゅうが』って名前が復活したのを意味ありげに感じてる人が多い、って言うか、感慨深く思ってるはず、ウチもその一人やけど」

「へ〜っ、どうしてなのっ?」

「『軍艦』の名称って適当に命名してるんじゃないねん、ちゃんと規則がある、海自の場合、めっちゃ長ったらしけど『海上自衛隊の使用する船舶の区分等及び名称等を付与する標準を定める訓令』ってのがあって、『護衛艦』については『天象・気象、山岳、河川、地方の名』ってちゃんと決まってる」

「じゃぁ、『ひゅうが』って、確か・・・」

「そう、『地方の名』やな、『日向』って宮崎やん、で、肝心なのはここからやねんけど、帝国海軍時代は、いつの頃からか『戦艦』の名称は『旧国名』をあててたねんけど、海自になってからは『旧国名』のフネはずーっとなかってん、今回の『ひゅうが』が初めてやわ」

「・・・」

「わからんか?帝国海軍の正規の『戦艦』の名称が復活したんやぞ!ウチはめっちゃうれしい!!」

「全然わかんないっ」

「ああ、婦女子にはわからん世界でいい、ちなみに『はるな』は帝国海軍やと『戦艦榛名』やねんけど、『榛名』を含む『金剛級戦艦』は元々『巡洋戦艦』やから『山』の名前で『旧国名』じゃないねん、あとは『戦艦』の名称を復活させたから軍国主義復活!とか言うヤツがおらんことを祈ろう(笑)」

「そうなんだっ・・・、でも、やっぱ、ミキにはわかんないお話しばっかりだったねっ」

「ほんなら、わからんついでにひとつ追加するけど、『16DDH』の次には『18DDH』ってのがある、要するに『ひゅうが』の姉妹艦ってコトになるねんけど、ミキ、クイズやぞ、『18DDH』の名称を当ててくれ!」

「え〜っ、そんなの絶対わかんないよ〜っ!それに、その『ひとはちでぃ〜でぃ〜えいち』って、名前が決まるのってまだまだ先なんでしょっ?」

「このペースで行くと2年先かな?」

「それじゃぁ、Gamくんはわかるのっ?」

「さぁ?『アンドロメダ』じゃないのは確かやぞ(笑)、せやからミキの宿題!来月の『月刊ダムン!』までに調べとけ!!」

「も〜っ、Gamくんったらっ・・・」

「まあまあ、そう言うなって、ウチの部屋にある資料漁ったらいいよ」

「でもっ、Gamくんの資料っていっぱいあるから、どれを見たらいいのかわかんないんだもんっ」

「その代わり、時間もいっぱいあるやんか、そしたら今月はこれで終わろうか」

「うんっ、そうだねっ♪」

(2007/9/3発行)

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