ダイワ精工 スーパー胴付ST-25早技

ST-25
元々のリール。但し、ハンドルはベイヤード90mmパワハン、ギヤはPT33SH、ブレーキも自作アルミローター+マグフォースの激速PT35SH仕様になっています

ローター
マシンカット+放電加工アルミローター。放電加工は軽量化より、むしろボロ旋盤がアルミの薄肉切削に向いていない故の苦肉の策(笑)

Spool
サンプルで作った厚肉ローター。スプールとはエポキシ系接着剤で固定

A-RB
グレーの開放型ベアリング、A-RB。ベアリングなんぞは規格物だから、QuantumだってA-RBにもできる。 防錆性ではなく、グリスレスなので試しに使ってみた。1コ1200円は正直ボリすぎ。

要は船の小物釣りリールだが、そもそもこのクラスのリールはバス用リールとコンポーネントが共通なので、ハンドルとブレーキに手を加えることによりベイトキャスティングリールとして使える。元ネタはProcaster Tournament PT33シリーズ、ジウジアーロデザインのTDベイトより1つ前のモデルだ。5ポイントサポートベアリングのパワーメッシュドライブとアルミワンピースフレームによる高剛性がウリのリールだったが、飾りっ気のない質実剛健さがネックになったのか、すぐにTDシリーズに取って代わられた悲運の名機。USダイワのWebサイトでは現行商品としてラインナップされている奇跡のロングセラーリールでもある。

PT33シリーズには3種類あり、それぞれギヤ比が異なる。5:1のPT33Pが標準モデルだがこれは特筆すべきものではない。しかし、ギヤ比7.1:1の超ハイギヤモデルPT33SHと、3.8:1の超ローギヤ・ディープクランキング用PT33Cは、現在国内で販売されているリールでは代替不可能な魅力を秘めている。

一方、スーパー胴付はST-20とST-25の2種類があり、ST-20がPT33と全く同じサイズ、ST-25はワイドサイズで今のリールならミリオネア250番に相当する。ただ、遠心ブレーキやマグブレーキは搭載しておらず、キャスティングは一材考慮されていない。

前置きが長くなったが、ST-25フレーム、スプール、レベルワインド等ワイドコンポーネントをベースにPT33C外装、ギヤコンポーネント、マグブレーキを移植してPT35C・ローギヤライギャー仕様に改造した。
実は、外装はST-25のままで行きたかったのだが、巨大なピニオンギヤのおかげでST-25外装が使えず、やむなくPT33C外装を使用した。一番困難なのは、マグ無しのスプールにブレーキを追加する手段だった。ST-25の上位モデルGS-25や、PR35シリーズ(PT33の下位モデルPR33のワイドバージョン)であればマグフォース搭載なのでそのままスプールが使えるが、この時代のダイワのインダクトローターは銅なので重いのだ。今回は自作アルミ製インダクトローターをスプールに取り付けた。マシンカット(旋盤)と、さらに切削できないところは放電加工で肉抜きしたローターだ。ダイワ自身はマシンカットローターを「TYPE-R+仕様のアルミマシンカット製インダクトローターを搭載」と自画自賛しているが、管理人はさらにその上を行く。

「あのTYPE-R+を超える、アルミマシンカット&放電加工肉抜きインダクトローターを搭載!!」

ただ、いくらローターに手を加えても元が元だけに遠投性能は期待できないのが悲しい・・・
ローター材質を銅からアルミに変えたこと、スプールがワイドになったことでブレーキの利きもノーマルとは変わるわけだが、それは考慮しないことにした。さすがにそこまでは無理です。

「で、実際に使ってどないやった?」
「それは・・・」
「お前、もしかして右ハンドルやから全然使えんのとちゃうんか?」
「うっ・・・」

あわてないあわてない、一休み一休み。

閑話休題、変更点は
・PT33C外装
・PT33Cギヤコンポーネント
・自作アルミローター+PT33Cマグフォースユニット
・スプール軸ベアリング3コはA-RB+CRBBでダイワ・シマノコラボレーション
・なぜか、スネイクバイトハンドル(ダイワのリールってハンドル重いと返りやすいですね)
・ドラグワッシャーをアスベスト系からゴムに変更(壊れるまで滑らないと思います)

ラインキャパ
PE8号 70m

 

 

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