2007年9月10日到着編

「それじゃぁ、Gamくん、いつもは大阪からだったけど、今年は名古屋からだよねっ」

「そうやねん、大阪から石垣島は直行便があるねんけど、名古屋からの直行便ってないんやなぁ・・・」

「じゃぁ、乗り継ぎ、ってコトだねっ」

「そう考えたら名古屋って意外と不便やねん、いや、大阪が便利すぎたのかな?ウチは遠征では『JAL』を使うねんけど、中部国際空港〜那覇便ってのも1日2便しかないぞ、『ANA』やと3便ある、って空港のお姉ちゃんが言うてたような気がする」

「どうして『JAL』なのっ?」

「いや、那覇までやったらどっちでもいい、でも、そこから先の離島便になると『JAL』の系列、『日本トランスオーシャン航空(JTA)』とか『琉球エアコミューター(RAC)』になるねん、お金払う場合は関係ないけど、全区間マイレージで行く場合は『JAL』を選ばんとしゃあない、せっかくマイレージ貯まってるから使わんともったいないやん」

「ふ〜んっ、マイレージ、だっけ、タダで乗れちゃうのもいいけど、いろんな条件があって難しそうなんだねっ」

「うん、それでな、今回はその中部国際空港、ってのに初めて行ってん」

「結構大きかったよねっ」

「そうかぁ?ウチの感覚で言うと那覇空港の方が建物は立派な気がするぞ」

「そうなんだっ」

「関空や羽田と比べると論外やけど、昔の小牧の方が良かったなぁ・・・」

「それって、どうしてっ?」

「ちょっと前まではなぁ、世界で唯一現存する『零式艦上戦闘機三二型』が展示されてたんやぞ!」

「あ〜っ、また、そんなコト言ってる〜っ」

「なんか文句あるのか?」

「・・・」

「・・・ごめん、話し戻すわ、で、今回は空港に行くのに電車じゃなくてクルマで行ったんやね」

「Gamくんの部屋って、駅から結構遠いもんねっ」

「そうやねん、大阪やと実家から最寄り駅までは歩いて10分かからんくらいやけど、こっちやと20分近く歩くことになるから、荷物いっぱいあるのにアホ臭い、って思ったんやね」

「でもねっ、クルマだと高速代とか駐車代、って結構かかるよねっ」

「それは今回は考慮せんコトにした、やっぱり大阪が便利良すぎやわ、東京やともっと便利いいのと違うかな?」

「じゃぁ、何時の飛行機だっけ?」

「朝の8時50分やから結構早かったぞ、それで那覇到着が定刻11時やねん」

「へ〜っ、2時間以上かかるんだ〜っ、でねっ、石垣島行きの飛行機って?」

「13時15分那覇発の14時05分石垣着やな」

「そうなんだ〜っ、それでも50分かかるんだねっ、ミキ、石垣島も沖縄だから那覇から近いのかなって思ってたんだけどっ・・・」

「そうやろ、本土の人間にしてみたら、沖縄本島も八重山も大東島も全部沖縄県やけど、やっぱ、全然場所が違うわ、北海道でも函館と稚内とか釧路ってめっちゃ離れてるやんか、そんな感じでいいと思うぞ」

「そうなんだっ、それじゃぁ、石垣島に着いたよねっ、まずはホテルに行くんでしょっ」

「今年も離島桟橋周辺、ってあの辺しか知らんのやけど、いつもと同じで200円バスで行ったわ」

「今年はどんなホテルに泊まったのっ?」

「うーん、これって言うてええんかなぁ・・・」

「えっ、どうしてっ?」

「いや、ちょっと金銭的余裕があったから、調子こいて一泊1万7千円のリゾートホテルやねん・・・」

「え〜っ!!」

「ウチには全然似合わんやろ・・・」

「ううんっ、そんなコトないけど、でもっ、何泊したんだっけ・・・」

「チェックアウトが14日やから4泊やん」

「え〜っとっ、1万7千円かける4だからっ・・・、それじゃぁ、宿泊だけで6万8千円も使っちゃったんだ〜っ!」

「ああ、半額くらいの宿にして、ミキも連れて行った方が良かったかなぁ、ってちょっと思った、ごめん・・・」

「Gamくん、お金、ホントに大丈夫なのっ・・・」

「これは事情があって、来月くらいに会社の退職金の方法が変わって、一旦手元に戻ってくるんやな、それを貯めるのも使うのも自由やねんけど、ウチは勤続年数がそんなに長くないから、言うほど戻らへん、25年とか勤めてる先輩に比べたら微々たる額やから貯めてもしゃあない、だから今回はそれを目当てで使うことにした、何回も言うけどウチはお金持ちなんかじゃない、先のコト考えてないだけやわ」

「・・・」

「まぁ、ホンマやったら安宿でも全然OKな人やねんけど、中途半端な安宿は若い子らの集団がギャーギャー騒いでうっとおしいねん、それやったら素泊まり1500円の方がまだいい、そういう宿は他の人に迷惑かからん様にみんなが結構気ィ使うからなぁ、『イビキ野郎』に当たったら寝られへんで最悪!、ってのはあるけど」

「じゃぁ、そんなコトもあったんだっ?」

「うーん・・・、2002年の西表島の時がそうやった、隣に寝てたオッさんが『イビキ野郎』でな、部屋で寝られへんからメシ食うところで寝とったんやけど、めっちゃ蚊に喰われたし、ロクなコトがないねん、せっかく遊びに来て不愉快な思いをしても意味ないやん、せやから宿って色々考えんといかんと思うわ」

「じゃぁ、今回はそんなに安くないんだから、落ち着いてたのっ?」

「いや、意外と若い子らが泊まってた、そんなお金どこから出てくるんかなぁ、って思ったけど、それでもワケわからんヤツっておったぞ」

「それって、どんな人達なのっ?」

「エレベーターの中で何人も乗ってるのに『こうだくみ』とか言うて歌いだす、アホ女2人組とか・・・」

「ぷぷぷっ、『倖田來未』じゃんっ」

「ウチは言うたぞ、『エレベーターで歌うな、ボケ!』って」

「・・・」

「それ以外やと、これもエレベーターでの出来事やけど、ウチが降りようとしてるのに横から割って乗り込もうとしたクソ女とかな」

「・・・」

「あんな連中がそのままの思考回路で子供育てたら、マジでこの国、終わるぞ・・・」

「ミキ、そのエレベーターで歌う、ってコトなら、何となくだけどわかるような気がする・・・」

「そう、離島に来て浮かれてたと思うぞ、でも、都会のデパートのエレベーターの中で歌うかな?」

「そんなの、絶対しないと思うけどっ」

「あのな、昔の話しになるけど、名古屋の『東山公園』に『スカイタワー』ってあるやん、当時の会社の女の子と一緒に行ったんやわ」

「へ〜っ、Gamくんの昔の彼女なんだねっ」

「いや、そんな関係じゃないけど、あそこは夜景の名所なんやな、で、エレベーターで女の子と話ししてたんやけど、『夜景がキレイなんは汚いモンが見えへんからじゃー!』ってでかい声で言った覚えがある、もちろん、周りが凍り付いたのは言うまでもない」

「Gamくんらしい、って感じだけどっ、でも、ちょっと・・・」

「ええねん、ウチはロマンチックさのかけらもない人間やからな、だから女の子に嫌われたと思うねん、で、そのシチュエーションでウチと同じコトできるんやったらナンボでも歌っていいぞ(笑)」

「・・・」

「話し戻そう、宿の次は原チャり、これは今回は『4ストDio』やったわ、ちなみに去年とは別のお店で借りた」

「その『2スト』とか『4スト』とかってよくわかんないんだけどっ・・・」

「『燃焼行程毎のクランクシャフト回転数』とか難しいコトはやめとくけど、同じ50ccのスクーターでも『2スト』の方が加速があるねん、でも、排気ガス関連で『4スト』が主流になってる」

「でもっ、スピードは60キロしかでないんでしょっ?」

「スロットルを捻ったときのレスポンス、『2スト』の方がストレスがないねん、だからウチはスクーターは『2スト』がいい」

「でもっ、今回は『4スト』なんだよねっ」

「しゃあない、だから今年は『RC30』気分で乗ることにした」

「『あ〜るし〜さんまる』?・・・」

「2世代くらい前のホンダのナナハン、ウチは最近の単車は知らんけど、そのころの『4スト』のトップカテゴリ、『TT-F1』用に市販された単車な、まあいいわ、これでようやく移動できるやん」

「そうだねっ、じゃぁ、早速、釣りに行ったんだっ?」

「その通り、だいたいの場所は去年で索敵済みやから、速攻で勝負かけよう、って思って去年の『ティラピアポイント』に行ったんやね」

「道具は、何を持って行ったのっ?」

「お約束やと思うけど、『橘花・蛇頭殺』と『ステラ1000』やな、ルアーはもちろんセコ釣り一式やわ」

「その『ティラピアポイント』って、ホテルから遠いのっ?」

「うーん、20分じゃぁムリやなぁ・・・、山道やからアップダウンあるもん、で、1年ぶりに行くやんか、いくら地図持って行ってても、やっぱり道に迷ったわ」

「そうなんだっ」

「まぁ、適当にグルグル回ったらそのうちに着いたけどな」

「それじゃぁ、釣り始めたんだねっ」

「いや、それがな、工事か何かで水が濁って『コーヒー牛乳』になってた、だから『ティラピアポイント』はあきらめてん」

「じゃぁ、どうしたのっ?」

「去年に一番初めに攻めた『ユゴイポイント』ってのがあるから、そこに移動したんやね」

「え〜っと・・・、確か、ダムの近く、だったよねっ」

「だから、その日はとりあえず『ユゴイ』でも釣ろうって感じで予定を変更した」

「『コウタイ』はいそうな感じじゃないんだっ」

「『3面護岸』で水棲植物もないから、おらんと思う、で、ジグヘッドにちっさいグラブ付けて投げ込んだんやけど、それでな・・・」

「・・・」

「1発目からアタックしてきてなぁ・・・」

「へ〜っ、すっごいじゃん」

「別に大したコトと違うけど・・・」

オオクチユゴイ?
また、背景ぼかし、なんだねっ
うーん、ユゴイのぼかしも本邦初かなぁ・・・

「これも『ユゴイ』なんだねっ」

「いや、『オオクチユゴイ』かなぁ・・・、どっちも合わせて『リュウキュウバス』とも言う」

「へ〜っ、そうなんだ〜っ」

「いや、今のは冗談!」

「えっ・・・、ミキ、ホントにそう言うのって思ったんだよっ」

「ははは、悪かったわ、で、去年と一緒やけど、とりあえずで『ユゴイ』釣って完全丸ボーズは逃れたやん、日ィ沈むまで『ユゴイ』釣って遊ぼうと思ってなぁ・・・」

「結構釣れたのっ?」

「・・・これも去年と同じで最初の1匹だけやねん、すぐ反応が悪くなった」

「場所を変えた方がいい、ってコトだねっ」

「いや、他に『ユゴイ』釣る場所知らん、と言うか、『ユゴイ』とか『ティラ』狙いじゃないから」

「じゃぁ、日没までず〜っと『ユゴイポイント』にいたんだっ・・・」

「釣れんようになったらすぐに引き上げたぞ、腹減ってきたし」

「ねぇ、Gamくん、旅行の食事って、結構楽しみだと思うんだけどっ」

「そうかなぁ・・・」

「だって、いろんな料理が出てくるじゃん」

「うーん、ウチの場合は特に遠征やと『腹が減ったからメシ喰う』って感覚やねん、せやから去年もやったけど、釣りしてて昼飯抜き、ってのがある」

「えっ、そんなので大丈夫なのっ?」

「暑いと食欲なくなるし、コンビニのおにぎりでもいいと思う」

「なんか、それって・・・」

「旅行でそんなんしたくない、って感じかな?でも、ウチは旅行じゃなくて釣りが目的やから、昼飯喰いに行ってる時間がないケースはそうするしかない」

「ふ〜んっ、でねっ、この日の夕食は何を食べたのっ?」

「宿の高級レストランで豪華ディナーやな」

「すっご〜いっ・・・」

「あのな、ウチがそんなモン喰うて気の利いた高級なコメント付けると思うか?絶対にあり得んやん、外に出て喰いに行くのがめんどくさかったからやわ」

「それじゃぁ、どんな料理だったのっ」

「魚料理以外は覚えてないぞ」

「なんだか、すっごくもったいない気がするねっ」

「ああ、フォークが3本出てきてなぁ、お兄ちゃんに『これ、どないして使うん?』って聞いたら一応説明してくれたけど、すぐに割り箸出してくれたぞ」

「・・・」

「日本人はお箸が一番!」

「ぷぷぷっ、Gamくんって、どこに行っても変わらないんだねっ」

「テーブルマナーもへったくれもない人間やからな、まぁ、場違い、ってことで許してもらおう」

「それじゃぁねっ、食事が終わったら、何をしてたのっ」

「お姉ちゃんを釣って遊んでた!」

「も〜っ!最低〜っ!!」

「ちょっと待て、ウチがそんなんするワケないやんけ、考えたらわかるのに・・・」

「でもねっ、Gamくんって、自分で気がつかないだけなんだよっ!」

「それって、なんやねん?」

「だって・・・、Gamくんって、喋っても楽しいし、見た目もいいし、それに、すっごく優しいんだもんっ・・・」

「それは、ミキの想いと違うか?」

「・・・うんっ」

「それとも、自分に自信がないとか?」

「・・・」

「ウチはわからんけど、今回はやめとく、で、ホンマは明日の準備してた」

「・・・明日も釣り、だよねっ?」

「ああ、お姉ちゃんじゃなくてフローターやな」

「じゃぁ、マングローブで釣りするんだっ、それでねっ、マングローブって、どんなサカナが釣れるのっ?」

「そうやなぁ・・・、『橘花・蛇頭殺』の試験飛行編でコメントしたからそれを見てくれ」

「・・・ふ〜んっ、じゃぁ、ライギョ以外は全部そうなんだねっ」

「あれ以外にもいろんな魚がおると思う、で、明日は早起きせんといかん、ってコトですぐに寝たねん」

「出発予定時刻って?」

「6時半には現着予定やな」

「そうなんだっ、じゃぁ、『到着編』はこれで終わりだねっ」

「そしたら次は『フローターでジャングル攻撃大作戦』やな」

「Gamくんって、すっごく朝寝坊だから起きれるのかなっ?」

「ぎゃはははは、その通り!ほんならおやすみー!!」


それじゃぁ、次は20007年9月11日、フローターでジャングル攻撃大作戦編だよっ♪

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