2006年石垣島・9/20メッキ殺編

今日は何とか8時半に目覚めることができた。昨日とは大違いだね。でも、普通の人より遅いのかな?この時間だとホテルで朝食がとれるので、まずは朝食バイキング。でも、朝食はあまり食べないのだ。隣で食べている、若いお姉ちゃんよりはるかに少なかった。なので独り言、「そんなに食うたらデブデブになるで、ウチ見てみぃ・・・」と。お姉ちゃん、聞こえたかな?

朝っぱらから人を不愉快にさせて何が面白いのか知らないけど、今日はメッキ殺だ。離島メッキをしたことのない方もいるだろうからちょっと補足しておくが、管理人の経験だと、この時期であれば珊瑚礁ならどこでも釣れる。極端な話、その辺の砂浜で立ち込んで釣ってもOKだ。ただ、その辺の砂浜だと釣れても単発、持続力に欠けるのだ。メッキの醍醐味である、大量の群れがワラワラとルアーにアタックする、というシチュエーションを拝もうとするのなら本土メッキと同様に場所を吟味しなければならない。ヘタをすれば本土メッキの方が爆発力とでもいうのか、狂ったようなチェイスや連続ヒットはむしろ多いのではないだろうか。本土メッキだと温排水、これは基本中の基本だ。離島メッキでも、何の変哲のないただの漁港じゃなくて、何か変化のあるポイント、例えば流れ込みや排水、何らかの変化があって魚が群れで付くような条件が必要なのは本土メッキと変わらないと思う。

石垣島にそんな場所があるのか?それをこれから探しに行こう。

昨夜から地形図を眺めていた。図上演習だ。大きい港は石垣港、島の南側にある。離島桟橋もこの地域。他に港らしき記号は島の北側に3箇所ほどだ。少なすぎるねぇ。あと、気になるのがクルマエビの養殖場。キレイな海水を常時循環させているので排水口が必ず存在する。この養殖場らしきものが2箇所ほどある。結構距離がありそう。流れ込みはどうだろうか?石垣島は離島にしては珍しく河川が多く存在する。ただ、珊瑚礁の河川だと、満潮時であればマングローブジャングルで侵入することもままならないだろうし、干潮時なら入れるかというと、ちょろちょろとしか流れない。水量が少なすぎる。なので、本土と同じように河口の漁港でメッキ殺とは、なかなか思い通りには行かないだろう。条件が全く異なる。マングローブならフローターで攻めよう。2002年に西表島の浦内川で既に実験済みなのだ。こうして図上演習してみるとかなり厳しそうな予感がするぞ。行く前に気がつかなかったのだろうか?期待していいのはエビ養殖場の排水口だ。排水には、エビのエサ成分も含まれているだろうから、排水量が多ければ多いほど条件は良くなると言っていい(ハズ?)。

まずは石垣港の船着き場を攻めよう。要するにスロープってヤツ。タックルセレクトは、もちろん1号メッキ殺にイクシの組み合わせ。ついでにフライタックルも持って行く。手始めに離島桟橋のすぐ東側の登野城漁港だ。歩いてでも行ける距離にある。

ちょっと風があるなぁ、まぁいいや。最初にメタルジグ、マリアオフィスのリトルビット5gを岸壁際に落とし込む。着底したら軽くシャクりながら巻き取って魚の反応をチェックする。が、何の反応もない。垂直がダメなら水平方向の動きだ。リトルビットをブン投げよう。表層をトゥイッチさせながら巻き取っていくと反応があった。が、しかしダツがロケットアタックをしてきただけで、手前でUターンする。釣れそうにない・・・。泳層を変えて何回か試してみるが無反応なので場所移動。見切りは早いほうがいいと思う。いたら何らかの反応がある魚だからね。

今度は石垣港の西端、新川漁港に移動だ。先ほどと同様に垂直の動きから試してみる。すると、リトルビットを追っかけてくる魚がいる。だが、メッキではなさそう。メッキって上から見たら茶色く見えるからね。でもさっきよりはマシだろう。ならば、リッジディープ56Fにチェンジだ。スロープの波打ち際1mあたりを横引きで高速トゥイッチしてみた。すると・・・

アイゴ
アイゴに刺されて「アイゴー」と叫ぶのはコリアンだろう
リッジディープのリップを持つ指が手袋なのは当然のこと

見ての通りアイゴ。それも超小型・・・。沖縄ではゴマアイゴという種類を「カーエー」と呼んでおり、釣り人の人気を集めている様だが、コイツはカーエーじゃなくて本土でも釣れるアイゴだろう。「バリ」ともいうし「タバコヨ」なんて呼び方をする所もある。もちろん刺されないように手袋&ラジペンで処理したのはいうまでもない。

まぁいい、次だ。トゥイッチしまくろう。

・・・・・・

その後何も反応がない。ならばと思い、フライの練習をちょっとしてみた。やや向かい風だが、10番ラインなら何とか飛ばせる?いや、弩素人が10番なんて振るもんじゃない?とにかくやってみよう。フライロッドと一緒に仕入れたボーンフィッシュ用のフライを結んであとは振るだけ。とりあえず10番ラインを20mほどリールから出す。ダブルホールで何回か糸を繰り出す。というか、ダブルホールしかやったことないぞ。うん、投げれそうやん。じゃあ、そのままフィニッシュといこう。おっ、投げれたやんか、ラッキー!普通の人が使うタックルならいけるやん、と思ってしまう。じゃあフルライン、30m出してみよう。

・・・・・・

虚弱体質にはちょっとしんどいなぁ。やっぱり疲れるぞ。でも15番ロッドよりか、はるかに投げやすかった、って当たり前に決まっているぞ。だが、高速トゥイッチの余力を残さないとダメなのでほどほどにしておこう。フライライギャーも何とかなるかも知れないね。それじゃあ移動だ、移動!

さっきとは逆方向、東側に向かい国道390号線に入りそこから北上する。目的地は伊野田漁港とその更に北にある養殖場だ。約20kmほどの道のりをDioで駆け抜ける。ただ、全開ではなくてゆっくりと海岸線や流入河川をチェックする様な感じで走らせた。日差しはきつく日焼けで皮がむけるのが予想される。いややなぁ。時刻は12時頃、ちょうど干潮の頃合いだ。途中、特に気になったポイントはなく漁港に到着。覗いてみるのだがこれといったモノを感じなかった。まぁいい、竿を出そう。

今度もリトルビットでチェックするが無反応だ。次にクリスタルポッパーを試してみよう。メッキだからティラピアの時より高速でポッピングする。が、やはり釣れない。なんかアホ臭くなってきたなぁ。とっとと移動だ、移動!

次は養殖場に行こう。もちろん施設には立ち入ることができない、というか離島まで行って不法侵入なんか誰もしないぞ。地形図では養殖場の裏が砂浜なので、砂浜を歩いて排水口をチェックするのだ。が、Dioで養殖場までたどり着いたが砂浜への道が見あたらない。なので、しばらくその辺をうろちょろして入れるところを探す。

・・・・・・

あった。でも、けっこう距離があるなぁ。じゃあ、歩いていこう。フライロッドはおいておこう、誰もパクったりせんやろうし。10分ほど歩いただろうか、排水口が見あたらない。地形図だと、もう通りすぎているはずだ。ひょっとして、隣に流れている川に排水しているのかな?じゃあ、さっきあった河口だ。だとすれば水量は少ないのであまり期待できそうにない。でも竿は出そう。砂浜に立ち込んでサーフメッキ殺といこうではないか。サーフメッキだと普通に漁港メッキで使うような6ftクラスの竿では短すぎるぞ。管理人の1号メッキ殺は8ft6inchあるのでちょっとはマシだろう。和歌山は新宮、熊野川河口のサーフメッキをちょっと思い出してしまった。ただ、あそこはゴロタ浜だが・・・

干潮時間なので水深は浅い。浅いからメタルジグではなくクリスタルポッパーを使おう。適当に立ち込んで四方八方投げてみると反応はあるようだ。魚が追っかけてくる。で、こんなのが釣れた。

コトヒキ
コイツはガッツリと口掛かりだ
でも、小さいなぁ

コトヒキだ。本土メッキでもお馴染みだろう。ここはコトヒキの反応は良いようで、しばらくは楽しむことができた。でも本命は釣れない。Dioを止めた場所まで戻りながら竿を振ることにする。

・・・・・・

・・・・・・

何か変なのがいるぞ!

・・・・・・!!


エラブウミヘビ
いやなモノを見つけてしまった・・・

ご存じ、エラブウミヘビがいたりするのであった。とりあえずは砂浜に逃げよう。まだ死にたくはないからね。でも、エラブウミヘビに似た姿の魚っていたはずだ。そいつのような気がしなくともない。ウロコなさそうやし。

ここで問題。 さて、あなたならどうする?

  1. そんなの確かめないで、とっとと引き上げる
  2. 素手で捕まえる
  3. 手袋をして捕まえる
  4. 釣る

オーソドックスなのはもちろん1番だ。でも、面白くとも何ともない。じゃあ2番は?ちょっと怖いなぁ。野性の勘が外れたら、それは死を意味する。ほなら、3番か?これもちょっとイヤやねぇ。やっぱり釣り人は4番目に決まっているだろう。

というわけで、最後の手段、超変態技を使おう。目の前でクリスタルポッパーを着底させる。ウミヘビが寄ってきた。クリスタルポッパーに最接近した刹那、思いっきりアワセてやった。竿に重み、手応えアリ!やったね、完全に反則と言っていいだろう引っかけだ。ええねん、ウミヘビはね・・・

ウミヘビ
口に掛ける超変態技は必要なくてもいい
というか、うしろに掛けてしまっている

やはり、正体は爬虫類ではなく魚類だった。シマウミヘビというのが正解だろう。正体もわかったことだし、もう一度、記念撮影といこうではないか。

ボトル詰め
また、アホみたいなことしてからに・・・

エラブウミヘビ酒ならぬ、シマウミヘビのペットボトル詰め、クリスタルガイザー風味だ。無論海水には入れ替えているが。このまま放置プレイしてもいいのだが、誰一人いない砂浜なので面白くないからやめておき、素直にリリースしよう。観光客がいたら、恐らくキャップを外した状態で投げつけて反応を窺って楽しんでいることだろうね。若いお姉ちゃんとかの悲鳴が楽しそうだ。悪趣味・・・

シマウミヘビとも戯れたことだし、メッキ殺を再開しよう。移動しながらクリスタルポッパーを投げ続けていると、ついについに乗ってきた。

ギンガメアジ
ようやく拝めた本命ちゃん

今シーズンの初メッキは、小ぶりながらもキレイなギンガメアジ。だけど、群れでアタックしてきたわけではないので単発に終わってしまう。その後、Dioを止めた場所まで戻りながら竿を振るが、コトヒキがポツポツと釣れるだけでメッキの姿は拝めず。砂浜をあとにした。

それじゃあ場所移動だ。石垣島が最もくびれた所にある、船越漁港へとDioを走らせる。到着したものの、あまり芳しくなさそうだ。何か竿を振る気にもならない。移動だ、移動!北側の海岸線を西に向けて走らせよう。日本で8箇所しかない国指定名勝地の川平湾を超えればもう1箇所の養殖場だ。途中には栽培漁業センターとかいった、ちょっと気になる場所もあるし。

県道79号線に入りしばらくすると栽培漁業センターの付近まできた。なんやこれ、降りれそうにないなぁ、やめておこう。あまりチェックもせずに通過だ、通過!そのまま養殖場へ向かおう。更にDioを西に走らせ、観光客が多数いることだろう川平湾を無視して突っ切り、山越えすれば養殖場が見えてくる。

養殖池自体は陸地を掘ったのではなく、海をコンクリの護岸で囲っている。排水口はどうだろうか?陸地から完全に離れており、メッキタックルで投げてもちょっと遠いかな。排水の量も少ないし、難しそうだ。もちろん施設に不法侵入すればいけるのかも知れないが、そこまでする気はないので、この場所もキャンセルだ。

これからどうする?それより明日もどうする?

あっ、よく考えたら昼飯ぬきやった!腹も減ったし時間もいい頃なので宿舎に戻ることにする。明日のことはまた後ほど考えよう。日本人お得意の問題先送りってヤツだ。帰りはもちろんゆっくり走ってのポイントチェックも忘れない。気になる場所は見あたらなかったが・・・

「腹へったぁ〜」

バタン、キュウ〜

そのまま少し寝ていたようである。目が覚めるとすっかり日が沈んでいた。今日のディナーはシェフの気まぐれではなく、「島ピラフ」っていうのを選択する。ちょっと高かったような。もちろん量が少ないので夜食の買い込みは忘れないのは当たり前だ。

夜食後、明日のスケジュールを検討する。

「どないせぇっちゅうねん、怒るでしかし」と横山のやっさん風に言ってみてもどうにもならない。なので、地形図を見る。石垣島の大部分と隣の竹富島が1枚の地形図に含まれている。

「竹富島・・・養殖場ぅ?あるやんけ、こんな所にも!」

これで決定した。明日は離島遠征で更に離島に遠征する。言葉の意味がわからなくなってきたが、竹富島に渡ろう。砂浜立ち込みフラットライト作戦&養殖排水狙いだ。地形図上ではほぼ全域が砂浜なので、干潮時間を狙ってやる気になれば1周できるかも知れない。やはり養殖場へは施設立ち入り禁止だと思うので、砂浜から侵入するのだ。

そうと決まったら、今日はもう風呂入って寝よう。明日もそんなに早く起きる気はないけど、10時頃には出発予定だ。
9/21竹富島フラットライト作戦編に続くぞ。記憶のある内に仕上げようね!


もどる